白疾風

西高東低の冬型気圧配置、この冬一番の寒さか。昨夜のうち雪が数センチ積もった。今朝は吹雪のなかを犬の散歩。北重人が新作「白疾風」をだした。「しろはやち」と読むらしい。早速八文字屋に頼んでみた。前作の「蒼火」が大藪春彦賞を受賞したという。大藪春彦の「野獣死すべし」は若い頃何回も繰り返し読んだ作品だが、これはいわゆるハードボイルドである。まさか北重人の時代小説が大藪春彦賞をとるとは。しかし、全く違う分野に見える両作品だが、両者を愛読した者としては違和感なく納得出来るのも事実なんだが。野獣死すべしの主人公伊達邦彦も蒼火の主人公周乃介も心に深い、癒されることのない傷を持って生きている。大藪春彦は1935年京城に生まれたが、父が教師で同年酒田市に移りそこで6年ほど暮らしているようだ。これも何かの縁か。明日息子は東京へ行く。飛行機が飛べばいいが。今日の一便は欠航したらしい。夕方八文字屋に寄り頼んでいた北重人の新作を受け取った。この地元作家にはけっこう固定した読者がいると見えて、店頭にはかなりの冊数が置いてあった。自宅のトイレに置いて少しずつ読み始めた。寝室に持って行くと、朝まで読んでしまう危険性がある。前作「蒼火」の終盤がそうだった。長女が仙台に帰った。もし地元に就職出来ればまた一緒に暮らすことになる。そうなればそうなったで嬉しい。