松原四季

新年あけましておめでとうございます、今年もよろしくお願いいたします。昨年は国民の政治に対する信頼が失墜した一年でした。美しい国日本を掲げて登場した若き総理大臣は強行採決を繰り返し、無理やり法案を通したあげく、体調不良を理由にあっと言う間に政権を投げ出してしまいました。様々な不祥事が発覚し次々大臣が交代した一年でもありました。年金問題も結局なんら解決出来ず問題を残したまま年を越し、政治家の言葉の軽さが浮き彫りにされました。血液製剤が原因のC型肝炎が長い間放置され、多くの命が犠牲になっていたことが判明しました。司法はこれに対し政治の責任を問う異例の判断を表明しました。民間でもこれでもかというくらい様々な偽装が明るみに出てきました。この国が抱える様々な問題が一気に吹き出した感があります。医療を取り巻く情勢にもかなり厳しいものがあります。政府は医師の研修制度を変え、続いて診療報酬を引き下げ、その結果現場では医療崩壊が起きています。地方の病院から医師がいなくなる事態が起きています。小児科と産婦人科に顕著で、医師が引き上げたため診療を継続できない病院があちこちで出ています。この日本で自分が住み慣れた地域で子供を生めないという事態が起きているのです。セーフティネットを整備しないまま規制緩和を急いだため、規制緩和のもつ負の側面が出てしまったのでしょう。いったい誰のための規制緩和だったのでしょうか。敏感に反応した国民は先の選挙で一つの答えをだし、参議院では与野党逆転現象がおきてしまいました。これは国民の政治に対するはっきりとした意思表示でしょう。先の首相は自民党をぶっ壊すと言ったわけですからそれもありかもしれません。誰のための政治が行われているのか今一度点検していくことが必要です。丸岡医院では昨年4月に有料老人ホームを開設し高齢者ホームと合わせて約18名の入居者を受け入れることができるようになりました。短期入所者も含め目一杯の状態が続いています。思うに介護分野は経営的には楽ではありませんが、高いニーズがあることは間違いありません。医療法人が行う高齢者ホームや有料老人ホームは今注目を浴びています。私も昨年日経新聞の取材を受けました。医療の裏打ちのある本格的施設として医療法人の行う施設が全国的にも注目されているのです。昨年私の母は病気で1ヶ月以上入院しました。無事退院したものの自宅での日常生活はまだ困難でした。やむを得ず高齢者ホーム亀ヶ崎の家に短期入所させたところ、約2週間で再びポータブルトイレに自分で移動できるようにまで回復しました。その後は毎日デイサービスに通っていますが、自宅で家族と一緒に生活が可能なまでに回復しました。介護スタッフの方たちに感謝するとともにこのような介護施設の底力を改めて実感しました。県との交渉で第二亀ヶ崎の家でもデイサービスを行うことができるようになりました。今後も私達は目が行き届く小さな施設にこだわりたいと思います。丸岡医院は今年も医療と介護の両面で最良のサービスを提供し、少しでも地域に貢献できるよう邁進するつもりです。本年もどうぞよろしくお願いいたします。